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麦とたんぽぽ

皆さんは、ご存じでしたか?

世界の最貧国のひとつに数えられているシエラレオネの方々が日本を応援してくださっていることを。

ダイヤモンドの利権を巡る10年にわたる内戦の結果、国は荒れ果て、シスター根岸が校長先生をされる女子校グアダルペの聖母学園でも、戦争中、半数の皆さんが反乱軍に連れ去られたり、ひどい暴力を受けたり、家族も含め、みせしめのために両腕を切られたり。

今でも一日に一食しか食べられない貧しさにあるそうです。

数年前、この国に行かれた方が、子ども達がお昼休みにみんな学校の窓際に座っているので、「外で遊ばないの?」と聞くと、「外で遊ぶとお腹が空いてしまう。だから、こうして午後の授業を待つの」と答えがあったそうです。

電気もテレビもないこの国の方々が、日本の大震災の被害をラジオで知り、「シスター根岸の国のため」と集めたお金をお届けくださっていることに、ありがたいやら申し訳ないやらとても複雑な気持ちになりました。

講演会後、お茶を差し上げたとき、シスター根岸はお話し下さいました。

シエラレオネの子ども達は、最も貧しい方を除いて一日に一食の給食を我慢し、そのお金を日本の支援に当ててくださっていること。

お米だった給食を安いお芋に変え、校舎の改築費用2年分を抑えて、日本のために分かち合おうとされていること。

四旬節に子ども達はいつもより早く学校に来て、日本の皆さまのためにと土の上にひざまずきながら、1時間にわたって祈ってくださったこと。




アフリカでは、一日一日の生活が楽ではありません。

明日食べるものがあるかどうかもわかりません。

そんな中で子どたちは、きょう生きていられた、そのことに感謝して「神様ありがとう」と大声で叫びます。

もしアフリカに五つ良いところがあるとすれば、日本人は十個良いところを持っていると思います。

ところが、日本人は昨今、精神的白内障に陥ったように、便利主義、物質主義、個人主義、そして名誉主義といったカーテンを引いてしまっていたように思います。今回の災害でそのカーテンが取り払われたのです。


ボランティアの方が泥の中で一生懸命働く、その喜びはどこから来るのでしょうか。与える喜び、その人は疲れていても喜びがあると思います。


与える愛を喜びと知った時に本当の幸せがやって来るし、本当の友だちができてくる。本当に尊いのは愛を与えることではないでしょうか。

愛は自分がいただくものではなく与えていくもの。その時、家庭が、学校が、町が、そして日本中が天国になる、愛の世界になると思います。

大震災は悲しいことでしたが、心のカーテンを取り払って、きょう生きていられることに感謝して、その感謝を生活の中で実行していただけたら本当に嬉しく思います。




という話しが、田園調布雙葉学園の校長通信「麦とたんぽぽ」に掲載されているそうです。




子供達は、シスターたちを通して日本を知った事でしょう。

そのシスターの国が困っているのを知って、自分ができる愛を与えてくれているのです。

子供達が与えてくれるものは、日本からすれば、僅かなものかもしれません。でもあの状況下の子供達が、日本のために、食事を抜いて送ってくれたお金も含まれていると思うと感謝しきれません。
  1. 2011/10/25(火) 21:32:38|
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